最近、特別思うことがあります。
従来は、新規開業の医者のお隣に、土地を買って建物を建てて薬局を開業するというやり方が一般的な調剤薬局の開業形態でした。
しかしながら、昨今の調剤報酬の改定や、薬価差がこれほどまでに劇的になくなる状況を見るにつけ、いままでのやり方が通用しにくくなったのは明らかです。
事業として成り立たせるには初期投資ができるだけ少ないことが大事。
元を取れるかどうか、つまり初期投資がいつ回収できるかどうかをしっかり考えないといけません。
その点、だいまる薬局は二号店をものの見事に失敗しました。
チャレンジ精神とは言い難い失敗であり、これは教訓として永遠に会社の財産 ( 負の遺産かな ? ) となります。
—もちろん帳簿上にもしっかり載ってます。
もし、この失敗が一店目の事業であったら !
結果としては 『 破産 』 しかなかったかもしれませんから、私が経験したのは、ある意味で、恐怖体験です。
考えたことがありますか ?
自分でイケルと思った事業が、はじめたら、実は何もかも失う可能性があることを。
個人薬局を開業するとか、自分で事業を起こすということは、自分の過去の経験をもって計り知れない 「 ものすごいエネルギー 」 を使うことだと思います。
独立は、人生の転機であり、巨大な基盤の変化ですが、実はほとんどの人が、今、自分がいる境遇を嫌がっていても、変化を恐がります。
この大きな変化に対して言い知れぬ恐怖を感じて尻ごみして別な機会を待とうとします。
特に薬剤師のように資格で高給をもらうことに慣れている場合、もっとイイハナシがあるのではないかと思うのです。
ただ、この言い知れぬ恐怖に打ち勝つ一歩を踏み出さないと、個人で薬局を開業することなんてできないし、事業を起こすことも不可能ではないかと思うのです。
大きな恐怖は、大きなチャンスです。
少なくとも、これからは従来の 「 薬局と医院のペアさん 」 という構図は開業の機会になりにくいのは明らかですから、いつなんどき機会が巡ってきても対応できるだけの心構え と、多少なりとも資金を貯めておく事を 常に念頭に置くべきだと思います。
2007.08.13
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