『 錠剤はお金と同じ 』 という感覚

none_img_column??? 2006.09.01

だいまる薬局では、落とした錠剤を使わない ! という、あたりまえの方針を掲げています。

期限切れの薬を平気で使う薬局や、落とした錠剤はこうすれば大丈夫という独自の論理をもっているところなど、多いです。
このホームページは暴露ページじゃないので、「 実際にそんなことが !? 」あることだけしかいいませんが、これは大げさな話ではありません。
錠剤 ( くすり ) は、その価値は、『 お金 』と同じです。

ラーメン屋さんのめんや具と、すし屋さんのしゃりやネタと、何ら変わらず、「仕入れ」という経済行為で薬局の棚に置かれるものです。

ラーメン屋さんの職人が、すし屋の職人が床に原材料を落としたら、『 すみません 』ということでしょう。なおかつ、それがお客さんの口に再びはいることはプライドが許さないのではないかと思います。

【2009年注 : 食の安全が脅かされているというテレビの報道を見ていると、最近では、そんなプライドは持っていない人のほうが多い気がしてきました。】

だいまる薬局のスタッフにも、落としたことをさらっと流して欲しくないので「落とした」ことを自己申告してもらいます。その上で、在庫をきっちりさせるためにレセコン上で、棚(在庫)から落とすという作業をします。

そこで期待するのは、プロ意識です。

落とさないことは無理ですけど、「落としたこと」を自己申告しなかったり、落とさないような「工夫をしない」で作業することは、ココだいまる薬局では 【 悪 】です。

この場合のプロ意識とは、「 責任と道徳観を持った仕事をする事で、会社から給料をもらう ( あるいは稼ぐ )  事 」 だとわたしは思っています。

お金は床に落としたら拾えばいい。
でも錠剤(くすり)は — お金と価値は同じだけど — 落としたら元に戻せない。
そのためには扱いをどうすればいいか。

これを考えることがプロ意識の第一歩なのではないかと思うんです。そして、そこで養われるのがモラルだと思うんです。

最近、面白いホームページを知りました。
そのブログ、「 そんなお薬いりませんっ 」はこちら

錠剤はお金と同じ!と、経営者が思い込みすぎてしまうとこうなるのか?と面白いのですが、笑えない。

上記のようなブログが出なければ、落とした事を、あるいは期限切れのことを、患者さまに知られることは皆無です。
だからこそ、正直な姿勢が問われるのだと思います。

「自分も、アノ薬局で作った薬ならほしい。」
こういわれるような、私たちのプロとしての姿勢が大事なんだと思います。

 

2006.09.01