ひとの話を聴けるひと

だいまるコラム

数年前、接待がまだあったころのはなしです。

初めてわたくしと食事するMRさんは、一生懸命自分の事ばかりお話ししてた。

ふんふんふんふん、と相づちをうってわたしも一生懸命はなしを聞いてた。

ただ、今となっては、何を話していたか、ただの一文も思い出せない。

帰って、疲労感だけが残ったのをこうして覚えているだけであるが、あれはなんだったんだろう。

ある意味、幸せなMRさんであった。

今で言うなら、空気を読めないMRさんだった、といったところだろうか。

あの人になら、話しやすい、話せる、というべきヒトが身の回りにも何人かいる。

共通するのは、過激な事を言わず、懐深く、話題をそらせず、中庸を心掛けていて、我田引水がなく、かつサービス精神の旺盛なひとである。ヒトの話をとっていかない。

たぶん、素直なのだとおもう。

たぶん、相手を想いやる気持ちがあるのだとおもう。

わたしが思うに、そんなひとは、人生をひとの何倍も楽しんでいるのではなかろうか。

おれがおれが、と、自分の話をひけらかすのではなく、一緒にいて、あいてをおもいやり、相手を楽しくさせるすべをもっている。

そんな人は、きっといい話が舞い込んでくるでしょうね。

ゴールデンルールはそんな人のために、あって当然でしょうね。

 

 

プロフェッショナルとは

だいまるコラム

時計蒐集の趣味があって(高価なものはありませんが…)、以前にもこんなページを書いた事があります。

残念ながら、シカタ時計店さんからは、高齢で店をたたむ事になったとわざわざ札幌に電話をいただき、最後のごあいさつを交わしましたので、もう頼めません。

時計は、なかなか自分でいじる事ができない分野ではないですか?

  • 電池が切れた
  • ベルトが古くなった
  • ゼンマイが巻けなくなった
  • 時刻合わせしても、よく進む、よく遅れる
  • 風防ガラスが割れた

などなど、やはり時計屋さんに持ち込みます。

素人は裏ぶたをあけてどうこうしようなんて思いません。

わたしの時計の一つの秒針が外れてケースの中を行ったり来たりするようになってしまいまして、修理工房をさがしました。

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札幌
時計修理
機械時計

などなど、入れて、たまたま某時計修理のページに行き当たりました。

本職ではないようです。でも、なんとなくチャレンジャー精神で時計を修理見積りに出しました。この時すでに、勘が働いていたのですが(笑)やめればよかったかしら。
ホームページには、無料見積りではなく、見積りしてやらなければ3-5000円程度かかると書かれていたのでやむをえず頼む事にしました。 けっこうあたるんですが、勘どころは、サービス精神が欠如したメールの文章です。(今回はそれは紹介しません)

1940年代の手巻き時計の分解修理(オーバーホール)11000円
針の加工 500円
送料着払い1500円

内容は、まあまあ、良心的じゃないですか。
これくらいは最低ラインでかかります。どんな時計屋さんも。

無事、修理した品物が届き、まず、巻きあげて、どれくらい正確か(セイカク か!)をみます。楽しみですよね、こんな時の気持ち!

え??
24時間で、20分すすむ(笑)

これは、「ま、いいか」とはいかないでしょう。お金払ってるんだから、こちらは、プロに頼んでるんだから。

問題は、その旨を伝えても無しの礫であること、です。

本日で、その事を伝えてから一週間が経つのでもうやる気ないという判断をしてこんなメールを送りました。わたしが思う 『 プロフェッショナル 』 とは、どんなものであるのか、という考えなんですけどこれを読んだ皆さんはどうおもうでしょうね。少なくとも、ここには頼みたくないでしょう?

——ここから——
Date: Tue, 30 Jun 2015に
MOVADOの件でお返事を下さいとお願いしていましたが、
貴殿にこれ以上、やり取りをする気が無いと判断しましたので
これを最後にします。

卑しくも、人様から依頼を受け、そして、対価として現金を受け
取る以上、貴殿はプロフェッショナルとしての意識がある方かと
思っていました。

しかし、
そこには、理念もなく、サービス精神のかけらもなく。ただ裏ぶ
たを開けて行う作業しかなく、本当にがっかりしました。

なにより、驚くのは、貴殿のプロの証しであろう仕事に対しての
プライドが見られない事です。

安かろう、悪かろう。
24時間で20分進むという連絡に対して、仕事にプライドがある方
なら返信くらいはできたものを、と残念に思うとともに、インタ
ーネットの怖さを感じました。

自分なら、時計の修理を請け負って、お金をもらった上に、24時
間で20分遅れるという連絡を受けたら、舌をかんで死にたくなり
ます(笑)。そんな感覚を持って日々仕事をしています。

シ●ズ●●アキさん、
ごくろうさま。

ちなみに、この時計、自分で裏ぶたあけて調整する部分をいじったら、今現在、完璧に治ってます(笑)。どんな仕事でも、都合のいい時だけやってあげる、というのはプロじゃないと思います。