プロフェッショナルとは

だいまるコラム

時計蒐集の趣味があって(高価なものはありませんが…)、以前にもこんなページを書いた事があります。

残念ながら、シカタ時計店さんからは、高齢で店をたたむ事になったとわざわざ札幌に電話をいただき、最後のごあいさつを交わしましたので、もう頼めません。

時計は、なかなか自分でいじる事ができない分野ではないですか?

  • 電池が切れた
  • ベルトが古くなった
  • ゼンマイが巻けなくなった
  • 時刻合わせしても、よく進む、よく遅れる
  • 風防ガラスが割れた

などなど、やはり時計屋さんに持ち込みます。

素人は裏ぶたをあけてどうこうしようなんて思いません。

わたしの時計の一つの秒針が外れてケースの中を行ったり来たりするようになってしまいまして、修理工房をさがしました。

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などなど、入れて、たまたま某時計修理のページに行き当たりました。

本職ではないようです。でも、なんとなくチャレンジャー精神で時計を修理見積りに出しました。この時すでに、勘が働いていたのですが(笑)やめればよかったかしら。
ホームページには、無料見積りではなく、見積りしてやらなければ3-5000円程度かかると書かれていたのでやむをえず頼む事にしました。 けっこうあたるんですが、勘どころは、サービス精神が欠如したメールの文章です。(今回はそれは紹介しません)

1940年代の手巻き時計の分解修理(オーバーホール)11000円
針の加工 500円
送料着払い1500円

内容は、まあまあ、良心的じゃないですか。
これくらいは最低ラインでかかります。どんな時計屋さんも。

無事、修理した品物が届き、まず、巻きあげて、どれくらい正確か(セイカク か!)をみます。楽しみですよね、こんな時の気持ち!

え??
24時間で、20分すすむ(笑)

これは、「ま、いいか」とはいかないでしょう。お金払ってるんだから、こちらは、プロに頼んでるんだから。

問題は、その旨を伝えても無しの礫であること、です。

本日で、その事を伝えてから一週間が経つのでもうやる気ないという判断をしてこんなメールを送りました。わたしが思う 『 プロフェッショナル 』 とは、どんなものであるのか、という考えなんですけどこれを読んだ皆さんはどうおもうでしょうね。少なくとも、ここには頼みたくないでしょう?

——ここから——
Date: Tue, 30 Jun 2015に
MOVADOの件でお返事を下さいとお願いしていましたが、
貴殿にこれ以上、やり取りをする気が無いと判断しましたので
これを最後にします。

卑しくも、人様から依頼を受け、そして、対価として現金を受け
取る以上、貴殿はプロフェッショナルとしての意識がある方かと
思っていました。

しかし、
そこには、理念もなく、サービス精神のかけらもなく。ただ裏ぶ
たを開けて行う作業しかなく、本当にがっかりしました。

なにより、驚くのは、貴殿のプロの証しであろう仕事に対しての
プライドが見られない事です。

安かろう、悪かろう。
24時間で20分進むという連絡に対して、仕事にプライドがある方
なら返信くらいはできたものを、と残念に思うとともに、インタ
ーネットの怖さを感じました。

自分なら、時計の修理を請け負って、お金をもらった上に、24時
間で20分遅れるという連絡を受けたら、舌をかんで死にたくなり
ます(笑)。そんな感覚を持って日々仕事をしています。

シ●ズ●●アキさん、
ごくろうさま。

ちなみに、この時計、自分で裏ぶたあけて調整する部分をいじったら、今現在、完璧に治ってます(笑)。どんな仕事でも、都合のいい時だけやってあげる、というのはプロじゃないと思います。

自分は仕事ができると思っていませんか?

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オレがオレが、ワタシがワタシが、と自信たっぷり、ヒトの批判は完璧で、積極的なのはよいけれど、結果が全然ついてこないというお粗末な話、身の回りにありませんか ?

自分は数限りなく(笑)転職を繰り返しましたが、
周りが物足りなく見えることがたくさんありました。

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コレは、反省です。
自分が 『 できる 』 と思っていたから。
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実際には、「周りが」物足りないのではなくて、
足りないのは、自分の経験と思慮、知恵、なんですよ。
そんな場数を繰り返した自分で言うのもなんですが、
そんなときは周りから本人は浮いてます

周りが見えなくて、周りとのバランスがとれないのだから、まあ、浮いて当然なのですが、当の本人にはわからないというのがこの話の肝(キモ)です。
テレビのバラエティー番組を見ていると、ほぼ全問不正解でトンチンカンな回答を繰り返すのだけど、自信たっぷりで、滑稽な感じを与えてくれるバラエティー番組の出演者、に似ています。
いったい、あの自信はどこから出てくるのだろうかというのは、両者を見て共通する疑問です。

?

6年前にパートで勤めた地方の薬局の事務職員にこんな子がいました。

患者さんが入ってくると、(そこは新患が多いのですが)、ぶっきらぼうなもんきり口調でこれに書いてください、と問診表を与え、あとはかけてお待ち下さい、と言い放ちます。

アレが出ていないコレが出ていないという患者さまにはまるで文句を言うな口調で対応。

時間がかかる、軟膏の予製と容器詰めは、おおよそ、その作業中社長の噂話で終始します。

料金計算は確かに速いけど、接客はお粗末。
感情をすぐに表面に出し、足音が大きくなります。

そして、薬局の狭い空間を肩で風を切るような身のこなしで動き回ります。
患者さんで薬局が混んで来るとやり放題の散らかし放題に。
錠剤の輪ゴムのかけ方も雑になるし、ひとの話は聞けなくなるし、思い込みで動くし。

本当のところは、仕事ができるのではなく、
仕事ができると思うことができる人、でした。

でも自分というものが、かわいくて、仕事ができるという、【 プライド 】 だけは異常に高いのですね。

当時この薬局で私がパート薬剤師をしていたのは16時から20時過ぎまででしたが、ここで仕事をすると、その反動で消耗しました。

しばらくして彼女は、自分はこんな安い給料でこんなところにいる器ではないと思ったようです。
(口に出して言ってましたね)
しかし、自分がやめたらこの薬局の仕事は成り立たないし ( 苦笑 )、といいます。

結局、社長に辞めてやると話したら、慰留されるどころか、すぐに辞めてもよいと喜ばれてこの話にオチがつきました。
いざとなると、ちょっとショックだったようです。

安くても正職員でしたから。
当時もいまもこんなご時世ですしね。

自分は仕事ができると思っていませんか? ?

もし、そんなことを思っているなら、笑われますよ。

若いうちの転職なんて、たいしたものを持って歩いちゃいないんです。
謙虚に、反省や調和という言葉を携えて仕事をしたとき、やっとご自分の周りから、
あのひとは仕事ができるよねという評価を頂戴できるようになるんです。

そんなご褒美のような評価が得られるまでは何歳で転職しても新卒と同じだと思うような謙虚さが必要ですね。

私は、今なら、転職しても、もっとうまくできると思うんだけど
これから先の人生においては転職はしないように心がけます。

?

2008.08.06

当薬局では薬剤師を 『先生』 とは呼びません。

あたりまえのことだと思っています。

  • だいまる薬局には 「偉い人」 はいません。
  • 偉い人がいないから 「先生」 がいません。
  • だから誰も先生とは呼びませんし、頼んでも呼んでくれません(笑)。

しかし、とかく 「薬剤師が偉い」 薬局が多いものです。

だいまる薬局の雰囲気を壊すものは、無責任な偉い人の存在なのです。

そうならないように薬局の仕事の方向付けをしていくのが舵取りたる代表者の仕事です。

薬剤師が自尊心を持つのはいいのですけど、結果としてその人が「偉い」わけではないのです。プライドは他人に対してひけらかすものではなく、自分の仕事に対してもつものだとおもっています。

ですから、当薬局では薬剤師を 『先生』 とは呼びません。

私たちの視点が、患者さまを 『指導』 することにならない ような雰囲気作りをするように心がけています。

2003.08.04

じゃがいもをいただきました

none_img_column?  2003.11.04

けっして、あってはいけないことだと思います。

投薬した薬の分包紙の中の一包が、1錠不足でした。

今回は調剤機器の点検中にそれが予測されました。
とりあえず患者さまに電話したところ、まだ開封前だということでしたので、「不安があるので確かめさせて下さい」という話をして車を走らせました。

患者さまのお宅は農家で19時を廻っていたのにまだ作業中であり、忙しい中待っていてくださいました。
車の中で再度点検させていただくと90包中、やはり1個入っていません。

その場で1錠を戻し、患者さまにお詫びをして帰ろうとしたときに「じゃがいも」が出てきたのです。
一度は固辞したものの感謝しながら戴いてきました。

後日、ある尊敬すべき元上司が、
もし自分が調剤過誤を起こしたら 「 舌をかんで死ぬ 」 とおっしゃっていたのを聞き、薬剤師とはかくもプライドを持って調剤にあたらねばならないものかと反省した次第です。

人間は間違いを犯す確率を常に0.2%ほど持っているらしいです。

精神論では間違いはなくならないそうです。(しゃきっとしてやれとか言われますが…)
返すがえすも、患者さまに迷惑をかける間違いはしたくないものです。