何事も形から

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水泳も、ゴルフも、自転車も、スポーツを我流でやるヒトと、習ったり研究したりしながらやるヒトでは見ていて印象が大きく違います。

スポーツはある形があって、型をしっかり押さえている人は傍から見てカッコいいのです。

しぐさや、身のこなし、周りとの調和など、手順やマナー、フォームなどを確実に自分のものとしていることで、上手だね、きれいだね、ここちいいね、という、いわゆるオーラを出すのではないかと思います。

 

実は、薬剤師や薬局スタッフの仕事というのも、この形、型を押さえることがとても大事なことなのですが、皆さん気づいてますか??
たとえば、患者さまに薬を出すとき、薬剤師「印」の押し方、「 輪ゴム 」のかけ方、分包紙の「 たたみ方 」、それに見合う袋の形の選択、袋の口のたたみ方、袋のそろえ方、外袋に入れるときの所作、外用剤や軟膏チューブを袋に入れるときの向き、お金をいただくとき、おつりを差し出すときの所作。
お大事にと送り出すときの声をかける自分の姿勢。—>送り出される人は見てませんが、待合室で次に渡される人は見ていますよ。。。

習って(習えば)できることを、習って行なうだけというのは、マニュアル主義であり、私は、あまり好きではありません。

最低限、それらは自分でできるようにし、さらに 『 頭で考え 』 て一連の流れを想定し、きれいに差し出す、きれいに行なう、よどみなくリズム感をもって行なうのがいいのかなと思います。

一連の流れを一つ一つ確実に行なう、ということは、間違いを大幅に減らします
これが 『 何事も形からの真髄 』 ではないか(笑)と思いますが、いかがでしょうか。

薬剤師や薬局で働くスタッフは、全て患者さまから、発信される情報をいつもキャッチできるようにしておくことが必要です。
ファーストフードのアルバイトのように相手を質問攻めにしても、得られるものはわずかであるだけでなく? ?『 もういいからさっさと薬をよこせ !? 』 と言われかねません。
ま、実際に、そんな声を聞きますので他人事 (ひとごと) ではありません。

むかし、スーパー? ( コンビにはまだ無かった頃 )? が台頭して、ボックスティッシュをどんどん安売りしはじめました。それでも、お得意さまは、私の実家の薬店からティッシュを買ってくれました。
お客さんが、「 お宅のティッシュじゃないとだめなんだ 」 といってくれたという話を聞きました。
( ☆ もちろんティッシュに差はありませんし、値段が勝負となるのは時間の問題でしたが… )

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さて、【 だいまる薬局さんじゃないとだめだ 】 と思ってくれる人がこれから出てくるかどうかは、毎日が勝負です。

そう考えたら、

  • 錠剤をとめる輪ゴムの斜めがけや、
  • 口から分包紙がはみ出した薬袋を患者さまに渡せるかどうか !
  • 薬剤師調剤印を薬袋の四角い印鑑枠から大幅にはみ出して押せるかどうか。

よく考えて仕事したほうがいいと思います。

何事も、美しい 形から ですから。

2007.09.15

魔の五分

none_img_column  2006.06.26

高校の時、体育の授業でサッカーを習ったとき、教えてくれた先生が言っていました。

サッカーには「 魔の五分 」というものがある。
点が入る(入れられる)のは開始直後の五分と、終了間際の五分だと。

この先生のおかげで、サッカーのルールでわかりにくい『 オフサイド 』もよく理解できましたが、それ以上に、この「 魔の五分 」とは、我々の仕事である調剤にも大いに当てはまります。

つまり、間違えやすいのは、自分が監査台に立った直後の五分と、「 あー今日もそろそろ終わりかな 」と思う直前の五分? (? 終了間際の五分? )? であるということです。
途中小休止をとったときでも、次に調剤・監査をし始めた五分というのはなかなか慎重にならないとキケンがいっぱいです。

レセコンの入力も、錠剤ピッキングも、バラ錠の補充も、いっしょです。

ヒトというものがいかに間違いを犯しやすいかということは身をもって理解しています。

医療機関において、本当に忙しい時間 ( 次から次へと監査をこなす時間 ) よりも、昼休み前後や、午後の診療受付が始まる時間により多くの種々の間違いが発生しているというデータを見たことがありますが、まさにその通りだと思います。

「 魔の五分 」にしてやられないように、その時間は、ヒトは間違いやすいということを再度認識しておこう、というのは、数日前の朝礼の話題でした。
2006.06.26