何のために仕事をしているんだろう

none_img_column?? ? 2004.07.14

最近良く考えます。
何のために、自分は仕事をしているんだろう。

調剤薬局は儲かるから?
前にも書きましたが、けっして「儲かる」仕事ではありません。

いい暮らしのための手段?
それなら、もっといい方法が、手段があると思います。

ではなぜ?

仕事というのは責任を果たすためにおこなうもので、報酬はその結果だとおもいます。この頃になってやっと少しわかってきました。
報酬を得るために、仕事をするのでは、報酬自体は、限度があります。いや、きっとあるでしょう。

自分がもし、『責任を果たすため』に仕事をするんだという意識を持って仕事をするなら、責任の大きさに、きっと限りはないだろうと思います。

  • 薬局は、『患者さまの健康を守る』ため
  • 会社は、『維持存続させ、発展させるために利益を出す』ため
  • 社長は、『社員とその生活を守る』ため

誰だって、報酬は高額であれ、と思っているでしょう。実際私もそうでした。しかし、それだけを求めていては限度・壁があると思います。少なくとも、衣食足りているのなら、心の部分をもう少し、充実させるためにも、「何のために仕事をしているか」考えてみる事も悪くないのではなかろうか。

近頃そうおもい、少し時間をとっています。

医療では誰が顧客か

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ずっと疑問に思っていたことでした。

 

サービス業ではお客さまがいて、お客さまに思いを馳せてあれこれと動く。

これが普通の話です。
医療だってサービス業ですとは言ったもののお客さまって誰のことなんだろう。
そんな事がわからなかったんです。

試行錯誤の中で、「お大事にどうぞ。ありがとうございます。」
と言ったこともありました。でもなんか変でした。

私としては、数ある調剤薬局の中からウチの薬局を選んでくださってありがとう、というつもりでしたが、患者さまが具合悪くなって病院にかかって、院外処方箋をもらって調剤薬局へ行き、そこで「ありがとう」では、

『私が病気になってつらいのに、この白衣を着た薬剤師はニコニコしながらありがとうといっている。これではまるで自分が具合が悪いことでコイツを喜ばしているみたいだ』

と思われても不思議がないことなんですね。

そんなとき、ある勉強の場で、「患者さまは、つらくて病院にかかるわけですから、やはりお客さまではありえません。顧客はその患者さまを取りまく周辺の人々です。」と発言された看護師さんがいて、私は今までの疑問が氷解するような思いがしたことを覚えています。

患者さまがつらい思いを話してくれたときはつらい思いを共有・共感し、しっかりとその思いに耳を傾けて聴くことを大切なことと教えてくれた友人医師がいます。
まさに病医院と調剤薬局は同じ患者さまに接するわけで、患者さまが主役たりうる環境を作るのは薬局も同じなのです。

ついこの前まで、顧客として患者さまを見てきた自分を反省しつつ今、この文章を書いています。

2003.07.24