タクシー呼出し

だいまるコラム

ある日、フジテレホンという会社名の名刺が机の上に置いてありました。

リーフレットを読むと、なんでも、タクシーを呼び出す無料電話を、無償で貸出して設置してくれるという。

これだ。

渡りに船じゃないでしょうか。

だって、ずーっとそんなのないものかと思っていたのです。

弊社には縁のない話だと思っていたから…。

なぜなら、開業からこの方9年以上おつきあいがあるタクシー会社から「そんなの無いです」と言われていたので(笑)。

 

なぜそんな話をするのかというと、患者さまの? 『??タクシーよんでください? 』 という要望に対して、にっこり微笑んで 『 ハイワカリマシタ 』 とそのタクシー会社に電話していたからです。

こんな掲示までして…。

あるとき、スーパー銭湯でよく見かける無料電話はないですかという話を切り出した時に、うっかり? 『 電話代全部ウチもちなんですよね 』と 、話したら

それからというもの

  • 盆に水ようかん、
  • 暮れにミカンが届くようになっちゃって、

益々いえなくなった。

やっぱ、付け届けっていうのはこう使うべきだというお手本ですね。

 

 

話を戻します。

先の名刺宛てにすぐ電話して事情を話したところ、即対応してくれました。システムとしては、設置先からはお金はいただかないですが、タクシー会社さんとは金銭的なお話をする、ということ。弊社としては、「水ようかんとミカン」がイヤだといえば、他のタクシー会社さんを紹介してもらつもりだったのです。

そうしたら、なんと、「水ようかんとミカン」が「ボックスティッシュ10個」携えて、

『? ウチにもあります? 』

といらっしゃいました。

だって、無いって何年も言ってたじゃないですか。

だから、フジテレホンさんに電話したんですよ。

いや、あるんです。案内しなくてすいませんでした、と、言われると

やっぱ、水ようかんとミカン数年分にはかなわなくて、フジテレホンさんには断りの電話を入れることになってしまったのです。

ごめんなさい。

 

これが、最新の弊薬局待合室です。

患者さまには、概ね好評です。
中には、めんどくさがる人もいて余計に手間がかかる事もありますが、生みの苦しみということでスタッフは快く使用方法を教えて差し上げています。

それにしても、後出しじゃんけんってのはホントに強いものですね。

 

フジテレホンさんには申し訳ないのでもう一度、宣伝しておきます。

失敗から学習【2009年改】

none_img_column? 2006.01.09

苦情がくることがあります。
病院から、患者さんから、この半年のあいだに

  • 特に月に1-2回の頻度で錠剤の不足
  • 患者さまへの接遇
  • 待ち時間
  • 配達の遅延
  • 一包化の仕方

などなどの苦情をもらいました。
問題の頻度と内容が、危機感を募らせます。

 

対応に苦慮することもありますが、すべてのケースで正直に対応することを求められます。隠すと必ず【露呈・露見】するものです。

おこられることを気にしないのではありません。失敗を隠すのではなく、そこから「学習」し、個人として、会社としての『失敗力』を身につけるのです。

 

【2009年注:先に言っておきますが、今はだいまる薬局にいないほぼ特定の数人の事を書いてます。私にとってはもう時効で、過去の話です。私は当時は隠れてアンポンタン薬剤師と呼んでいましたが、今は隠れる必要も無いので大声でアンポンタンと言わせていただきます。】

当時、まったく学習しない、出来ない社員がいました。
逸話を多く残しましたが、二つ三つ紹介します。

  1. 患者さまに、錠剤の不足が、機械の不調のせいだと言った社員がいました。
  2. この薬は「劇薬です」と患者さまに言った社員がいました。「劇薬」は「劇薬」だから事実です。でも患者さまは劇薬の意味を知りません。この患者さまは、劇薬を「自分の飲んでる薬に対してとても失礼な言い方をした」と理解しました。
    その人間の話し方が「下を向いて口の中でぶつぶつ言い放った」と患者さまに伝わりました。コミュニケーションの基本である「人」対「人」の部分が大いに欠けていた訳です。
  3. 患者さまから「あの人に薬を出させないで」とそっと耳打ちされました。「あの人になってから間違いが多くてね」といわれます。(実際はどうだったのか不明ですが、そもそもその時点でOUT )

みんな免許を持って、給料をとって仕事をしているんだろう!  なぜサービス業でありながら、サービスを提供すべき相手からここまで言われるような仕事振りだったのか、悲しくなります。

患者さまのためにではなく「自分の仕事がしやすいように」、「ミスが発覚しないように」、自分の仕事はここまで、と線引きしたらどうなりますか。

私は、ぞっとします。

当該アンポンタン薬剤師の尻拭いで、ある患者さんのお宅を訪問しました。

お父さんが、「うちの子はこの薬が無いと生きられない。それだけ大事に思っている薬だ。頼ってるんだよ。」といわれました。

 

処方を出した病院からは、もっと強烈に言い放たれました。

「処方をちゃんと入力してるんですね」
「はい」
「監査はやってるんですね」
「はい」
「じゃあ、(そのアンポンタン薬剤師について) 足りないのは錠剤じゃなくて注意力ですね」
「は、はい、ごもっともです」

 

失敗から学習して失敗力を身につける。私個人の場合は、

「猫の手も借りたいと思って、猫以下の人間を採用することは二度としない」

というのがこの半年で得た【失敗力】です。

 

【2009年注: 本当にこの時期は苦しかったです。人材に恵まれないという事が、果たして何のせいなのかわからなかった。変な人ばっかり引き寄せるんです。牽引の法則があるとすれば、私の考えが変だったのでしょうけど、なかなか自分のせいとはおもえないのが人情なんですよね。念のために言い添えると、2009年現在はすばらしい人材に恵まれてます。東苗穂の変な店を閉じて、その後2006年に入った全員が安定して勤めてくれていますから。】

薬局への苦情を小耳にはさみました

none_img_column? 2004.03.26

面と向かっては、なかなか言われないことでも、投書や薬剤師会や保健所への苦情という形になって表に出てくるということはあります。

先日、新聞にこんな投書が出ていました。

要約するとこんな感じです。

『いつもいく薬局に喫煙コーナーというものがある。扉がなく、その煙が待合室内に充満してくる。職員に扉をつけるとか工夫してと苦情を言うと、わかったようなことを言うが次回またその薬局を利用したときに何一つ変わっていなかった。
そもそも薬局には喫煙コーナーは必要ないのではないか。私はその薬局を利用するのをやめ違う薬局で薬をもらうことにした。』
というものです。

非喫煙者の私はとても共感できましたが、患者さんのみならず薬剤師・薬局事務員は男性も女性も喫煙するヒトはとても多いように見うけられます。
患者さまに対しては、健康に悪いといっているにもかかわらず、当の本人たちが喫煙、ということではかっこ悪いですね。

もうひとつ。

昨日聞いたばかりの話題です。
ある薬局出の出来事。子供さんの薬で、倍量出してしまった。さらに入れる袋も間違えていた、というものです。もちろんあってはいけないことですが…ありえないことではないのです。

問題は、この後に始まります。

つまり、ここからの患者さまへの対応が事の大小を分けるんですが…、
当の責任者(薬剤師)が患者さまの保護者の方に言うには、調剤した薬剤師が、

  • 誰かに話しかけられたから間違えた、
  • さらにこのことは絶対口外しないよう内密に願いたい

と言ったというのです。

親御さんは憤慨してこの薬剤師の免許を剥奪するにはどうしたらよいかと薬剤師会に相談してきたということです。

初期対応を誤ると、話はたいへんこじれます。交通事故と同じように非を認めることが自分の不利になるから謝ってはいけないと、誰かが入れ知恵したものでしょうか。

二つの事例にいえることは患者さまに誠意を持って接してないし、患者さまのニーズの本質を理解してないということです。

薬剤師はホテルマンのようなスマートな対応も要らないし、立て板に水のような上手なトークができなければいけないということもありません。
患者さまが何をしてほしいか考え、今できることを正直に行うという単純なことが必要なんじゃないでしょうか。