じたばたしない

 

 

 

 
過去に勤めていた薬局での出来事。

患者さまが一度に数人まとめて薬局に入ってくる。

やることは、たくさんあります。

  • 受付
  • 引換券の発行
  • 薬歴を出して
  • 処方箋を入力
  • 錠剤・散剤・水剤・外用剤を揃え
  • まとめて監査
  • 投薬して

一人分終了。この流れはだいまる薬局も同じです。

これを受け付けた数だけ繰り返すと、後から来た人は とんでもなく待たされることになるので それを避けるために混んでる食堂と同じく、薬は並行して作っていきます。

そのためには
誰か (ふつうは店長さん) が、俯瞰的に物事の進み方を見て、誰が何をしているかを把握する必要があります。
いわゆる、山を崩す、仕事をしていくわけですね。

ところが、先のお店では、店長さんが浮足立つ。じたばたするんです。

すると、周りが引きずられてそわそわしだします。そわそわはさらに伝搬します。時には患者さまにも。

さて、何が事故を引き起こす原因なのかおわかりでしょうか。患者さまがたくさん一度にたくさん来るから?

誰かに笑われますよ。

店長さんのキャパが低いこと。いいかえると懐が浅いこと。能力が低いこと。

店長さん (あるいは調剤薬局の薬剤師全般といってもいい) に必要な事は、

  1. どんなに混んでも、大地にどっしり足をつけて動じない事
  2. 周りの雰囲気を察する事
  3. 声を荒げない・流れを滞らせない・足音を大きくしない事
  4. あせらない、イライラしない、気ぜわしくしない、肩で風を切らない事

自分ができる人であると自負があるならば、よけいにそうしてはいけない。

ぜひ、他人事(ひとごと)とは思わずいつも「ワガコト」として考えたいことです。

 

最後にわたくしが大好きな 『 清水藤太郎調剤規範 』 をもう一度紹介します。
薬局・薬剤師がどうあるべきかというビジョンを示したものでサービスとテクニカルの両面について記している貴重なものです。

リスクマネジメント

 

 

 

 

医療の「安全」ということについて というタイトルで、過去に記事を書きました

数日前、新聞を見ていたら、冗談みたいな話の中にこれぞリスクマネジメント!という話題を見つけましたので紹介します。

飼い主が誤ってかごから放してしまったセキセイインコが3日ぶりで飼い主のもとに。

保護した人によれば、セキセイインコが突然住所と電話番号を話し始めたので半信半疑で連絡したところまさにその飼い主だった、という。

以前にも逃した経験がある飼い主が「迷子になっても大丈夫なように」とインコに住所と電話番号を教えていたという。

記事はこちら

 

私は、危険に備えていた飼い主のリスクマネジメント実践に感嘆しました。

 

今一度、おさらいしますね。

[ 安全の定義 ]

  • そもそも安全は存在しない
  • 常に存在するのは危険(リスク)である。
  • 危険をいかに的確に予測し、確実に防止する努力をするかが、安全である。
  • 安全とは一人ひとりが力をあわせて作り出すものである。

[ リスクの定義 ]

  • ある目的に到達するうえで、予期せずに発生する危険性のこと。
  • 便益行為に伴う危険性
  • すなわち、医療事故はリスクそのものである。

セキセイインコのお話の場合、上記の、医療の文字を消して読んでいただくだけ、です。

仕事してますか?? その1

まったく、仕事というモノをなんと心得る!

そんな話題です。

うちのスタッフが、今朝、札幌市営地下鉄でしか通用しないICカードを落としたことに気がついた。

皆さんは、そんな場合どうしますか?

たぶん、札幌市交通局の出先に電話して、「ICカードを落とした」というでしょう。期待する事(ニーズ)は、落としたから第三者が使えなくしてほしいという事ですよね。

当然です。

でもお役所の対応は、 本人が窓口に来ないと停止にできない なんです。

おかしいでしょ? (いや、おかしいんですカルプ)

なぜ、本人が窓口に来て第三者の使用を止められることが、電話口では出来ないのだろうか。
まあ、ここまでは 100歩譲って 許しましょう、お役所仕事だから。

はいはい、わかったわかった。窓口に行けばいいのね。私の顔がみたいのね…。
でも、すぐにいけない場合だってある。
賢明な読者諸氏は、当然、次のように口を開くでしょう。

『 じゃあ、私が窓口に行くまでの間、もし誰か悪意がある人に使われたらどうしたらいいんですか? 』

驚くべきは、電話対応した市職員(いわゆる公務員)です。

『? それは、しょうがないでしょう? 』?? と言い放ったというんです。

この出来損ないのICカードの話をしようと思ったのですが、実は、出来損ないはこの市職員でしたね(笑)。

カードのことは、落としても、札幌市でしか通用しないから、『 DESHICA 』 という名前に変えればいいとして、この公務員はカードになぞらえてなんて名づけよう。
『?AHOCA 』 なんてのはどうだろう。
まったくばかばかしいのです。
話にならない。
このヒトに話した事すら、損した気分になったとスタッフは言います。? ?…フムフム、ごもっとも!

さて、話は変わって、昨晩遅く、私は車のバッテリーを交換しました。
寒さで突然のバッテリー上がり。

今日になって 「 いろんな情報が初期化され、リモコンエンジンスターターが動かなくなったこと 」 が発覚したので、先ほど仕事帰りに件のカーショップへ行き事情を話した。
今夜は、外気温マイナス8度の中、外で働いている店員さんが、2名。
私のたどたどしい日本語の意味を上手に汲んでくれて手際よく、気持ちよく設定しなおししてくれました。

さらに、ですが、

ほかに何か困ってる事はないですか?

加えて、何かあればまたいつでもどうぞ、だと。

マイナス8度なのに、である(笑)。

お金もとらない。

仕事をする、という事をまじめに考えているこの二人に、私は当然のごとくTipとしてアツアツの缶コーヒーを二つ渡してきました。

言われた事すら出来ないヒトと、言われなくてもできるヒトの
あまりに、対照的な二つの話ですが、
仕事をするということは、こう、なのです。
…仕事しない、いやなヤツの話、その2? に、つづく。

患者さま転倒事件

年配の患者さまが、玄関を出てタクシーに乗ろうとしたとき転倒し頭をぶつけた。

と、タクシーの運転手さんがスタッフに教えてくれました。

だいまる薬局では、事業活動包括保険というものに入っていて何か敷地内で事故があった際は充分な保障ができるようにしています。

でもこの事件は、その前に 『 何かが、起きないような ( この場合は、転倒しないような ) 対策は大丈夫か 』 と考えさせられるきっかけになりました。

その後、『 手すりをつけるのが効果的でしょう 』 ということになり

以前、ドアの補修エアコンの取り付けなどでお世話になった有限会社住環サービスさんにお願いしました。

12月10日あさ、わずか数時間の作業で完成したのがこの手すりです。

さすが、プロ。
餅は餅屋のたとえがあります。DIYではこうはいきません。

この冬、この手すり設置を喜んでくれる方がいたらいいなあと思います。

銀座4丁目界隈散歩

?

所用で東京にいきました。

?当日朝は、ホテルチェックアウトまでの時間に、並木通り、晴海通り、みゆき通りをあるきました。
ただでさえ記憶があいまいになっているのですが、ある有名 メンズショップの前で懐かしい思いでショウウィンドウをのぞいてみました。

すると、中から箒を持った男性が出てきて掃除を始めるではないですか。

思わず声をかけました。
「いつもこんな早く出勤されてるんですか?」
「はい、わたしだけですけど週に何回か」
「店長さんですか?」
「はい」

開店まで二時間半もあるんですよ! みゆき通に向かう途中なぜか、涙が止まりません。 自分は独立前にあんなに一生懸命はたらいたか?単なるラッキーで今、生きていないか?

ショウウィンドウの話をして、洋服の話をして、また立ち寄っってくださいと言われましたが行けません。 たぶん、店にはいって、あの店長さんの顔みたらきっと泣いたと思います。
なぜ、涙が出るのかわからないのですけど、きっと何か気づきをもらったんだと思っています。