2003.09.11
私たちは、患者さまが薬局に入ってこられたときは『こんにちは』、そして薬局で薬を受け取り帰られるときは『おだいじにどうぞ』と言います。
今日はこのことについて考えていることを書いてみます。
私は高校時代にクラブ活動でアーチェリーをしていました。弓をしぼり、矢を放った後もしばらくその姿勢で的を見つづけますがこの姿勢をフォロースルーといいます。どんな矢を放ったか残った姿勢から判断することで残身、後に続く行動、最終仕上げ、チェック遂行という意味があり重要な動作でした。
私が患者さまと接する時に、特に気をつけていることで、また、だいまる薬局で仕事をする人にもしつこく話していることのひとつに、この「おだいじに」をどういう言いかたをするかということがあります。
調剤薬局に行って 「 おだいじに 」 ということばをかけられる場面を思い出してみてください。
私がいつも言うことは、挨拶は相手に通じなければいけないということ。相手を、患者さまを『必ず見て』言うことが大事ということです。例え後ろ向きの患者さまであっても必ずその患者さまを『見て』言ってくださいということです。
作業しながら下を向いて、なんてもってのほかです。
「おだいじにどうぞ」
「おだいじにどうぞ」
むなしい唱和では意味が有りません。
玄関から出ようとする患者さまに心をこめてもう一度『お大事にどうぞ』、『気をつけてお帰り下さい』と声をかける事が薬局におけるフォロースルーということだと確信しています。
【2009年言いたい放題】
お大事に、という言葉は帰る患者さまにだけかけるの言葉じゃないんです。
そんな事、考えた事ないでしょうか。
だって、お大事にと言われた患者さまは、でていく、帰ってしまう、ひとでしょう?
でもその時に待合室には少なくとも数人患者さまがいらっしゃいます。
わたしだったら、下を向いて適当に合わせて【おだいじにぃ?】とは言われたくないですし、もしそうだったら、しっかりココはそんな薬局なんだなとインプットされますね。
この競争時代にそんな薬局をのさばらせておくほど、ゆるゆるじゃないでしょう。
「過去の薬局」として淘汰されてしまうのはゴメンですし、そんなスタッフと心中したくないです。