12周年を迎えて

だいまるコラム

2003年5月1日から数えて12年たちました。
よくぞ、持ちこたえてくれたぞ、だいまる薬局。

ひとりではできない事も、たくさんの人に助けられてここまでできたのだと思います。

感謝、感謝。

今の思いは、感謝のひとことにつきます。

毎年、5月1日は、その当時を必ず思いおこします。自分の中の記念日なのです。

そして、崖っぷちに立たった言い知れぬ恐怖感はわすれられません。

 

これからの薬局は、いままでの行政主導の分業からの脱却を求められてます。まずはかかりつけ薬局としての機能に戻ること、そして在宅・居宅業務の推進、さらには病気をつくらない事を目的とした予防医療の機能をもつこと。
言葉ではなんとか書けますが、これを実践しようというのは難しい…。

できない理由を探せば10個くらい簡単にあげられるけど、

できる事ひとつから始めることに異論はないはず。

なんでも、できる方向に考える!これを信条にいままでやってきたんだから、なんとかしていこう。

 

( 薬局 ) 開業のために必要なもの 2009.1.5改編

none_img_question

Q: 薬局を開業するには何が必要なのでしょう ?

A: 単刀直入に、資金を用意する前に、 なんのために開業するのかという精神的な動機と、それを維持するための精神的努力が特に必要  だと思います。

その理由を説明しましょう。

「 資金集め 」などと称して、お金を手当てしようとした などという話しは、使う理由も無いままに貯金を始めた、という事に等しいわけで、目的も無しに何をしてもその先にゴールは見当たらないわけです。

開業するに当たり、税理士に相談した弁護士に相談した成功者に相談した、そして資金計画を作ってみた、などといっても、はっきり言ってなんの足しにもなりません()。

そんなことは、走り出してからやることであり、走る前にそれらでよろいを着ることは「 足かせ 」であるし、じゃまな重装備だと断言できます。

挙句の果てに、『 お金に余裕が無いので資金集めに苦労している 』 などというまことしやかな発言を聞くと、その人は、このまま一生お金に苦労するんだろうな、と思い、かわいそうにさえなります。

お金を稼ぐ、ということは、どれだけ苦労することか。

つかうことの何倍もの苦労があるからこそ、お金は大事なものなのです。

開業には当然お金が必要です。
しかし、お金が必要であるということは、お金そのものもさることながら、その人が、お金を身の回りに集められる精神を身につけることが必要だということに他なりません。
成功しようとする人は、お金に好かれているという実感を先に持たなければいけません。

使うことばかり先に考えていると、身の回りからお金がなくなります。
実はお金がその人から離れているのです。

また、給料を貯めて独立なんてことは考えないことです。
貯めてから開業などと思っているとチャンスを逃します。
貯めるより大事なことは、他人資本を使わせてもらえるような自分になることです。

使ってばかりいれば給料だけでは足りなくなり、生活も立ち行かなくなります。
お金が足りない、と精神的に追い詰められ、お金をどうしたら調達できるかなどという事を考えるでしょう。

—————————————————————————-
そんなあなたには、サラ金がビジネスとしてあります。
どうか、お願いですから!、知り合いから金を借りようなどと思わないで下さい。

もし友人知人から借りたりすれば、どんどん、お金に嫌われるだけでなく、
その大切な友人知人からも嫌われます。
—————————————————————————-

つまり、このことから、
お金が手当てできないから開業が困難であるというのがうそであるということがわかります。
うそが言いすぎなら、認識のズレとでも言い換えることができましょう。

他人に甘える精神構造こそが独立開業にもっとも困難を与えるのです。
他人に相談して自分自身が安心するという 「 迷惑な行為 」 が開業できない一番の原因です。

ひと、もの、かね

これらは、開業しようとする人について回ります。
高い志(こころざし)をもっていれば自然についてくるものです。
高い志などといっても、たいしたことではありません。
何のためにやるのか、それをはっきりさせておけばいいのですから自ずと必要なものはわかるのではありませんか。

2008.01.16

薬局の開業について 2008. 12. 30改編

none_img_question

Q:?? 開業計画書はどうやって書いていけばいいのでしょうか。
A: いま、私の手元に、一番初めに融資を申し込んだ「 国民金融公庫 」へ
提出するために書いた開業計画書の写しがあります。

 

  1. 事業内容など
  2. 予定の販売先、予定の仕入先
  3. 必要な資金と調達の方法
  4. 開業後の見通し(月平均)

 

開業計画書は上記のような内容を網羅していくものです。
では、私の開業準備の場合、想像上の調剤薬局開業と、
実際はどう違ったのか、ちょっと検証してみましょう。

 

必要な資金は調剤機器に350万。
+)仕入れや経費など支払のための運転資金に400万、
_________________________________________
合計750万。

調達の方法は、自己資金50万( いかにお金が無かったか おわかりですか )と、
+)国民金融公庫からの借入が700万円で、
_________________________________________
合計750万円。

一見、収支は合ってます(笑) 。

 

【これだけあっても恐怖を味わった】

でも、実際に借りたのは2つの金融機関から合算で1500万円。
自己資金は、カードローンで借りた(笑) 50万円 。
親戚などからの借金が400万円。
_________________________________________
合計1950万円でのスタートです。

【注】
開業1ヶ月に銀行から1000万融資実行。
開業から8ヵ月に国民生活金融公庫から500万融資実行。
開業前(平成15年4月中)に公庫から750万円借りようとした案は、みごとに玉砕しました。

 

【手にできる金額は額面どおりではない】

しかも、借入金は、保証金を引かれて振込まれるということを皆さんは考えたことがありますか?
サラ金などに縁が無かったので、私はそのシステムは、融資を受ける過程で知りました。

1000万円 借りたつもりでも、実際の振込みは 9443731円 になります。

 

【返済は突然はじまる】

また、5/28に借り入れると、返済は6/2からです!

実際には、5/1開業ですから、借入が確定するまでの間は全部持ち出しです。
これは不安です。
きっとお金を借りて何かをやったひとにしか分からないかもしれません。

返済の原資は、通常、利益の中から出します。
でも利益が出てないとか、事業が始まったばかり だとしてもこれは待ったなしです。

  • 店舗を借りるのに、100万円
  • 仲介者へ権利金だといって200万
  • リース代3件の返済開始問屋の支払開始
  • スタッフ給料の振込み
  • 健康保険の引き落とし
  • 事務用品消耗品の支払

などなど出て行くものの多いこと多いこと !

5/1から営業をはじめ、初めて、社保診療報酬支払い基金からの振込みがあったのが7/23。
7/28に国保連合会からの振込み。

うれしいなどと思っている暇は全くありませんでた。

初めて手にした収入はあわせても400万円くらいでしたから
圧倒的に出て行くもののほうが多いわけです。

念のために申し添えますが400万円は利益ではありません。
単なる売上ですから、粗利率30%として考えたら120万円くらいです。
出て行く金額がいかに多いかおわかりでしょう。

収入があるまでに必要なお金、資金、これが運転資金です。

 

【反省の弁】

上記の開業計画書で、器具器械に350万円、運転資金400万円というのは、
全くの方便、夢物語の金額でした。

資金調達についても750万円で薬局経営を開始できると思ったのは、事業に対する、認識不足でした。

どんなに緻密な資金計画をたてても、思わぬお金がかかるのが常ですから、石橋をたたくにしても限度があります。

参考までに、銀行口座の月末残高を書きますね。
もっとも残高が大きかったのは、借り入れた直後の1100万円

6月末 445万円
7月末 516万円
8月末 292万円
9月末 179万円
10月末 191万円
11月末 139万円

残高としては、このあたりで、もうダメ、限界かな?
と思いました。

ただ、8-9月くらいから、扱い処方せん枚数も少しずつ増えてきました。

12月末 458万円
01月末 488万円

入っては出て行く、入っては出て行く、
こういうのを 自転車操業 というのでしょうか。

少しはドキドキ感がお伝えできましたか。
開業計画書は、あまり緻密に書いてもダメだし、
見通しが甘すぎて、
私のようにスリルとサスペンスを味わうのもどうかなと思います。

開業計画を書くときは、金融機関のために書いてはダメです。
あくまで自分の事業のために、むしろ厳しすぎるか ! と思うような気持ちでかかれることをお勧めします。

『 資金ショート 』は、突然来るように思われるかもしれませんが、私の例を挙げるまでもなく、既に、開業を志したときからの積み重ねでやってくるのですから。

2007.05.17

お金を借りる (資金調達) 2008. 12. 28改編

none_img_question

Q:開設にあたりどんな方法で資金を調達しましたか

A:融資制度に着目しました。

まず、北海道の融資制度   こちら  のなかの事業活性化資金に『創業貸付』というのがあります。

これから新たに事業を始めようとする方や、事業を開始してから間もない企業の方が利用できる事業資金で、制約としては、銀行と保証協会と商工会議所の承諾が要ります。

私の場合は北海道庁の金融課に相談を申込み、今後の流れの説明を受けました。
商工会議所に申し込むと銀行を斡旋してくれますのでそこから話が始まります。
銀行が、いいといってくれないと、お金は借りられませんし、銀行は、保証協会の保証無しでは貸してくれません。

担当の方に、事情を良く説明して自分の置かれている立場を良く説明することが肝要です。

H 銀行の担当の方は実に良くしてくださいました。
いま振り返っても、よくよく好意的な対応をしていただいたものだと思います。

私の場合、すでにキャッシングで資金を調達し、事業を始めてしまっていました。ですから、この融資が受けられないとなると、撤退を余儀なくされ、さらに莫大な借金だけが残るわけです。これぞまさに、綱渡りです。

ほんとに砕けてはいけませんが、あたって砕けるつもりで事に当たることは、覚悟を決めるという意味からはお勧めです。

「行動を起こすこと」は「考えていること」とは違います。

お金が無いと言わないこと!

none_img_column

いつもいつも 『 お金が無い、お金が無い 』? と口癖のようにいい続けている人がいます。

この人の場合、お金が無いのは、結果ではなく、考え方に理由があるかも
そんなお話しです。
お金がほしい、お金がほしいと いつも思いながら、口から出てくる言葉は、お金が無い。これではお金は逃げていって当然です。

お金が入ってくるような事をしていないからなのです。

消費とか浪費と思われることには一生懸命です。

  • お金が入ってきても、貯めることができない。
  • 小銭があると使ってしまう。
  • 入ってくる目途が立った時点でほしいものを先払いで買ってしまう。
  • 使ってしまうと、また財布にお金が少なくなってるから、お金が無い…。

この繰り返しじゃ、一生お金なんて貯まりませんね。

実は、これはついこの前までの 「 私自身 」 のお金が無い仕組みです。

でも、私は、ある時から お金が無いということを口に出さない と決めました。
薬局を開く直前、手元にお金が無いときも、「お金が無い」とか、「お金が無いから何かができない」、とだけは言いませんでした。

なければ、借りる。持っている人のお金を使わせていただく。
お金が無いと言わず、必要な資金はこれだけである、と言い換えました。( 実際は手元には無いです )

信じられるかどうかは別ですが、それだけで不思議なことがおこります。私以外にいろいろな人が経験しているはずですが、道が開けてきます。

そもそも、考えて見てください。
お金が無い人に好んでお金を貸す人がいますか ? 運良く借りられても、商売としてがっぽり金利を取られ、ご利用は計画的にと言われるのがオチでしょう。

そのひとの人物や計画に対して、可能性とか、返済への責任感を感じなかったら道は開けてこないのですから、やはりお金が擦り寄っていくような考え方は必要なのです。

くれぐれも、事業をなそうとする人は、お金が無いと言ってはいけません ね。
「 今 現在」、そのお金が自分のものかどうかは別としてお金はいつもどこかにあるのです。 そう思うことができる人は、幸せです。

2007.07.23