医療安全基礎講座2010

だいまる薬局の医療安全管理者である代表者は、2010年6月23日?25日まで医療安全基礎講座2010を受けてきました
これは国際予防医学リスクマネージメント連盟の主催で東京大学で行われたもので、全国から300人以上が参加していました。

講座の内容はこちらで紹介しています。

特に印象に残っているのは、お話をした数人の医療機関の医療安全管理者が、出張扱いではなく自己負担で出ていることでした。やらされる仕事ではなく、やらなければいけないという意思の力だとおもいます。

一人一人が、考えて、行動しなければ医療の安全は確保できない。また、管理者の立場では、これをやりなさい、こうしてはいけません、ということが安全にはつながっていかないのだという認識を持つことが大事だと気付いたことは収穫でした。

3日間の講習会の始まりです。

休憩時、東京スカイツリー(新東京タワー)が真正面に見えます。

畑村先生の話はとにかくぐいぐいひきつけられます。

銀座で待ち合わせ。行き先は新橋ガード下。

東大安田講堂のすぐ下。 三四郎池。

散策コースにはぴったりでした。

今後のスケジュールも大変興味深いものです。

失敗から学習【2009年改】

none_img_column? 2006.01.09

苦情がくることがあります。
病院から、患者さんから、この半年のあいだに

  • 特に月に1-2回の頻度で錠剤の不足
  • 患者さまへの接遇
  • 待ち時間
  • 配達の遅延
  • 一包化の仕方

などなどの苦情をもらいました。
問題の頻度と内容が、危機感を募らせます。

 

対応に苦慮することもありますが、すべてのケースで正直に対応することを求められます。隠すと必ず【露呈・露見】するものです。

おこられることを気にしないのではありません。失敗を隠すのではなく、そこから「学習」し、個人として、会社としての『失敗力』を身につけるのです。

 

【2009年注:先に言っておきますが、今はだいまる薬局にいないほぼ特定の数人の事を書いてます。私にとってはもう時効で、過去の話です。私は当時は隠れてアンポンタン薬剤師と呼んでいましたが、今は隠れる必要も無いので大声でアンポンタンと言わせていただきます。】

当時、まったく学習しない、出来ない社員がいました。
逸話を多く残しましたが、二つ三つ紹介します。

  1. 患者さまに、錠剤の不足が、機械の不調のせいだと言った社員がいました。
  2. この薬は「劇薬です」と患者さまに言った社員がいました。「劇薬」は「劇薬」だから事実です。でも患者さまは劇薬の意味を知りません。この患者さまは、劇薬を「自分の飲んでる薬に対してとても失礼な言い方をした」と理解しました。
    その人間の話し方が「下を向いて口の中でぶつぶつ言い放った」と患者さまに伝わりました。コミュニケーションの基本である「人」対「人」の部分が大いに欠けていた訳です。
  3. 患者さまから「あの人に薬を出させないで」とそっと耳打ちされました。「あの人になってから間違いが多くてね」といわれます。(実際はどうだったのか不明ですが、そもそもその時点でOUT )

みんな免許を持って、給料をとって仕事をしているんだろう!  なぜサービス業でありながら、サービスを提供すべき相手からここまで言われるような仕事振りだったのか、悲しくなります。

患者さまのためにではなく「自分の仕事がしやすいように」、「ミスが発覚しないように」、自分の仕事はここまで、と線引きしたらどうなりますか。

私は、ぞっとします。

当該アンポンタン薬剤師の尻拭いで、ある患者さんのお宅を訪問しました。

お父さんが、「うちの子はこの薬が無いと生きられない。それだけ大事に思っている薬だ。頼ってるんだよ。」といわれました。

 

処方を出した病院からは、もっと強烈に言い放たれました。

「処方をちゃんと入力してるんですね」
「はい」
「監査はやってるんですね」
「はい」
「じゃあ、(そのアンポンタン薬剤師について) 足りないのは錠剤じゃなくて注意力ですね」
「は、はい、ごもっともです」

 

失敗から学習して失敗力を身につける。私個人の場合は、

「猫の手も借りたいと思って、猫以下の人間を採用することは二度としない」

というのがこの半年で得た【失敗力】です。

 

【2009年注: 本当にこの時期は苦しかったです。人材に恵まれないという事が、果たして何のせいなのかわからなかった。変な人ばっかり引き寄せるんです。牽引の法則があるとすれば、私の考えが変だったのでしょうけど、なかなか自分のせいとはおもえないのが人情なんですよね。念のために言い添えると、2009年現在はすばらしい人材に恵まれてます。東苗穂の変な店を閉じて、その後2006年に入った全員が安定して勤めてくれていますから。】

処方箋から先に見る

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?「 調剤するとき、薬から先に見てはいけません、必ず処方箋から先に見てください。」

処方箋から先に見るというのは、調剤監査をするときの基本中の基本ですが、こんな基本を教わったのは、学校の講義ではなく、大病院の薬局長のレクチャーから、でした。

思い込みによる調剤過誤、ということがあります。

薬を先に見てそれから監査しようとすると、思い込み ( 先入観 ) がじゃまをするので順番を間違えないようにしてください、というお話しでした。
現場で監査するときに、大いに役立ちました。

年の初めですから、今、順調に薬局が動いている根本は何か、それを考えてみようと思います。

そして、こんな 基本に立ち返ること?をだいまる薬局の小さな目標にしてみます。
間違いを、監査ミスを、調剤ミスを、減らすには工夫が必要です。そのためには、どうしたらいいのかという認識をみんなで共有しなければいけません。

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ただ漠然と間違わないように、間違わないように、と思いながら仕事をするのではなく、間違わないことが患者さまの最大の利益につながることを意識して仕事をする必要があります。

たとえば、整理整頓、私語を慎むこと( 集中 )、薬剤服用歴の確認、ひとりで確認しない、など 繰り返し繰り返し同じことを何度も何度も話してきていることですが、これからも何度も何度も繰り返し話すことは間違いありません。
慎重にとか、マジメにとか、誠実にとか、これらが薬局の文化になるには、それくらいしつこく言っても足りないくらいだと思ってます。

2008.01.04

炎の検知センサーを設置しました

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だいまる薬局は、禁煙施設です。

でも、いままでトイレや、玄関風除室で何度か喫煙されることがありました。

トイレでは、汚物入れに吸殻を捨てられたり、窓から外にポイっと捨てられたり、火災予防の立場からは、かなり危険です。

何かいい方法は無いかと思っていたところ、テレビで紹介されたのをきっかけに、このたびピコアイという放火監視センサーをトイレに設置しました。
【 問合せ先:? 北海道消防機材株式会社 電話011-611-1551 】
炎に含まれる紫外線を検知すると、0.5秒後に
『 ピューピューピュー ここは禁煙です。お煙草はご遠慮下さい ピューピューピュー 』
と大音量で叫んでくれる優れものです。

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ライターで火をつけた瞬間に 「 大音量 」 ですから、きっと抑止効果はあると期待しています。

魔の五分

none_img_column  2006.06.26

高校の時、体育の授業でサッカーを習ったとき、教えてくれた先生が言っていました。

サッカーには「 魔の五分 」というものがある。
点が入る(入れられる)のは開始直後の五分と、終了間際の五分だと。

この先生のおかげで、サッカーのルールでわかりにくい『 オフサイド 』もよく理解できましたが、それ以上に、この「 魔の五分 」とは、我々の仕事である調剤にも大いに当てはまります。

つまり、間違えやすいのは、自分が監査台に立った直後の五分と、「 あー今日もそろそろ終わりかな 」と思う直前の五分? (? 終了間際の五分? )? であるということです。
途中小休止をとったときでも、次に調剤・監査をし始めた五分というのはなかなか慎重にならないとキケンがいっぱいです。

レセコンの入力も、錠剤ピッキングも、バラ錠の補充も、いっしょです。

ヒトというものがいかに間違いを犯しやすいかということは身をもって理解しています。

医療機関において、本当に忙しい時間 ( 次から次へと監査をこなす時間 ) よりも、昼休み前後や、午後の診療受付が始まる時間により多くの種々の間違いが発生しているというデータを見たことがありますが、まさにその通りだと思います。

「 魔の五分 」にしてやられないように、その時間は、ヒトは間違いやすいということを再度認識しておこう、というのは、数日前の朝礼の話題でした。
2006.06.26